紫外線でできること
表面の殺菌
Surface Sterilization
紫外線表面殺菌は、紫外線を直接包装材や食品に照射して表面に付着している菌を死滅させる方法です。近年、食品などの衛生管理が大きな課題となり、多くの食品製造メーカーを中心にHACCPの導入が進んでいる中で、「殺菌」は重要な位置づけに変わってきています。紫外線による表面殺菌は、そうしたニーズにこたえられる安全で確実な殺菌システムです。
殺菌に必要な紫外線量
About Surface Sterilization
紫外線照射量※は、紫外線殺菌装置の性能を表す最も重要な指標です。
各種の微生物を死滅させるのに必要な紫外線照射量は、微生物の種類などによって大きく異なります。
※ 紫外線照射量(μW・sec/㎝2)は、紫外線に照射されたエネルギーの総量のことで、UV照度(μW/cm2)と照射時間(sec)の積で示されます。
例えば、10,000μW・sec/㎝2の紫外線照射量を得たい場合、UV照度が1,000μW/㎝2であれば、照射時間は10秒必要となります。
各種の微生物を99.9%殺菌するのに必要な紫外線照射量(μw・SEC/㎝2) | |||
菌種 | 紫外線照射量 | 菌種 | 紫外線照射量 |
グラム陰性菌 | 酵母菌 | ||
変形菌 | 3,780 | 日本酵母菌 | 19,600 |
赤痢菌(志菌) | 4,260 | ビール酵母 | 18,800 |
赤痢菌(駒込DⅢ) | 4,320 | ウイリア酵母 | 37,800 |
チフス菌 | 4,440 | ビヒア酵母 | 38,400 |
大腸菌 | 5,400 | 藻類 | |
レジオネラ菌 | 6,200 | クロレラ | 22,000 |
緑膿菌 | 16,500 | アオコ | 30,000 |
サルモネラ菌 | 16,200 | カビ類 | |
グラム陽性菌 | 緑色胞子(チーズ) | 39,000 | |
溶血連鎖球菌(D群) | 10,560 | オリーブ色胞子(果物) | 39,000 |
黄色ブドウ球菌 | 9,300 | オリーブ色胞子(みかん) | 132,000 |
白色ブドウ球菌 | 9,060 | 黄緑色胞子(穀物・土) | 180,000 |
腸球菌 | 14,900 | 青緑色胞子(穀物) | 132,000 |
バレイショ菌 | 17,900 | 白色胞子(クリーム) | 15,000 |
バレイショ菌芽胞 | 28,100 | 灰色胞子(肉) | 51,000 |
枯草菌 | 21,600 | 黒色胞子(果物・野菜) | 333,000 |
枯草菌芽胞 | 33,200 | 参考文献「IES Lighting handbook」を基に編集しています。 | |
ウィルス | |||
タバコモザイク | 440,000 | ||
インフルエンザ | 3,400 | ||
VNNウィルス | 100,000 |